ちょっぺこ日記

日々雑感や本の感想、息子の不登校のこと、自分の病気のこと(癌やパニック障害とか)等をつぶやいています。

『10歳の質問箱』日本ペンクラブ

   10歳のなやみちゃん、なやみ君が、「なぜ学校に行かなきゃならないのですか?」「どうしたらモテる?」などなど様々な問いを投げかけます。その問いに作家の先生や教授など55人の大人がそれぞれの答えを述べていくという内容です。

 

 例えば、どうして学校に行きゃなきゃいけないの?という問いには、「学校とは、いろんな連中とうまく付き合っていく方法を習得する場所」という回答や、「いやややつとつき合っていく方法を学ぶことができるからです」などの答えが書いてあります。

 「友だちはいなくちゃダメですか?」という問いには、「いてもいなくてもハッピーならいい」という回答する人もいれば、「友だちは人生の宝もの」だから作りなさいとアドバイスする人もいます。

 一つの問いに対する答えが答える大人によって違うところが面白いなと思いました。みんながみんな、同じように子供にこうしなさい、ああした方がいいと言っていたら、つまらないですものね。

 

 あとがきで日本ペンクラブ「子どもの本」委員会担当の野上暁さんが次のように述べています。

 

いろいろな意見を参考にして、自分の頭で考えてみることがなにより大切です。

 

 本当にそうだなと思いました。自分の頭で考えるヒントとするためにも、いろいろな立場のいろいろな考え方を知るのは悪くないかな。そういう意味で、この本は悩める10歳の子どもだけでなく、大人になった私たちも一読の価値があると思います。

 

10歳の質問箱 なやみちゃんと55人の大人たち

10歳の質問箱 なやみちゃんと55人の大人たち