私の好きな曲、坂本真綾の『ヘミソフィア』です。昔、放送された『ラーゼフォン』というアニメの主題歌なのですが、歌詞とメロディが好きでよく聴いていました。
(学生時代は、アニメが好きでよく見ていました。『エヴァンゲリオン』をリアルタイムで見ていた世代です^^;。当時は、エヴァのように自分は何者か、世界とは何かなどを哲学的(意味不明ともいう)に描いたアニメが流行っていました。もともと学問としての哲学も好きな人間なので、ああいう抽象的、解釈が広がる作品は好きです)。
『ラーゼフォン』も、自分が何者かがわからない、何をすればいいのかわからない苦悩を抱える主人公の話なで、ちょっと暗くてシリアスな世界観にマッチしているのがこの主題歌でした。
この曲の何が好きって、歌詞とメロディです。
メロディに関しては、半音ずつずらしていくような旋律がいいなぁと思います。(音感がないので、本当に半音ずつずれているのかは不明ですが…ま、そういう雰囲気ということで^^;)。
そして、歌詞。引用します。
それでもいったいこの僕に何が出来るって言うんだ
窮屈な箱庭の現実を変えるために何が出来るの人生の半分も僕はまだ生きてない
逆らって 抱き合って
無意識に刻まれてゆく経験のタトゥー崖っぷちに立たされた時
苦難が僕の腕を掴み
自分自身の在りかが初めて見えたんだ
もっと広いフィールドへもっと深い大きな何処かへ
予測もつかない世界へ向かって行くだけ教えて「強さ」の定義
自分 貫く事かな
それとも自分さえ捨ててまで守るべきもの守る事ですか
出だしの歌詞から、悩める思春期って感じではまりました(笑)。当時は私もまだ思春期だったのですね…(いや、二十歳前後だったような気もするので、遅い思春期だったのかな)。
それから、2番の最初の「強さの定義」という箇所。今はそのまま聞き流してしまうのだけれども、当時は、自分を貫くことと、自分を捨てて何かを守ること、どっちが果たしてよいことなんだろう……と真剣に考えていました。
二者択一で、どちらかを選ばねばならない!と若い頃は思い込んでいたから、そういうところで、立ち止まって悩んでいたのだろうなぁと思います。今だと、その時々に主義は変えればいい、自分を貫くときがあってもいいし、自分をおさえて周りを優先することがあってもいい……一貫していなくてはいけないということもないし、二つに一つなんてこともないんだと、思えるのですけれども。当時は、二者択一、絶対的、真実……そういうものを手に入れたいと、勝手に悩んでいたのだろうなぁ。
そんな風に、当時と今では状況も環境も違うのだけれども、今でも好きな曲の一つです。