ちょっぺこ日記

日々雑感や本の感想などを綴ります。

「わたし、定時で帰ります。」明野帰子

 絶対に残業しないがモットーの結衣。しかし、無茶な仕事を振ってくる上司が現れて、巻き込まれていく……。果たして結衣は定時帰宅を貫けるのか!?

 

 という感じの話です。働き方改革という世情を反映したお仕事小説でした。

 

 どんなときも定時帰宅する結衣がカッコいいです。冒頭から定時5分前に「有給なんて取るべきじゃない」と話しかけてきた同僚をあしらい、定時後に仕事を振ってきた上司に「私はこれ以上、頑張りません」と颯爽と帰宅(笑)。

 

 かといって結衣は仕事をさぼっているわけではなく、時間内に集中して仕上げているわけです。

 

 休まず働くべき。

 仕事は残業してやるのが偉い。

 倒れてでも、死ね気でやれ。

 

 そんな昭和な根性論で働くのが嫌いな結衣に、ほんとほんとと相槌打ちたくなりました。

 でも、残業しないと仕事が終わらない、仕事をしていないと他人に見捨てられるんじゃないかと不安になる…そんな人たちの気持ちもわからなくもない…。

 だから、結衣が言った言葉にじんわり来ました。

 

「定時に帰るは勇気のしるしだよ」

 

 全体的にブラックな働き方、そうなっていく人や集団の心理を、第二次世界大戦❓のインパール作戦を取り上げて、描写するなど、深く掘り下げた内容でした。

 最初はイラストの表紙から軽い読み物かなと思っていたのですが、読み始めると、社会問題を深く洞察して描いた作品だなと思いました。

 

 その働き方、女性の働き方、過労死、社畜といった社会的な問題を乗り越えていくという話と並行して、結衣の恋愛模様も楽しめました。

 

 仕事はどうなるんだろ、結衣の結婚はどうなるんだ、と気になって、一気読みしちゃいました(笑)。

 

(私は、仕事嫌いだ、嫌だー、辞めたいーと常々ぼやいてますが、何だかんだと仕事や働き方について考えてしまう……^^;)

 

 

わたし、定時で帰ります。

わたし、定時で帰ります。