『ダルちゃん』という漫画を読みました。
はるな檸檬さんが描いた漫画で、資生堂のウェブ花椿で連載されていたそうです。
自分は普通の女の子じゃない、生きづらいと子ども時代から感じてきた24歳の女性、ダルちゃんの話です。ダルちゃんは、本当の自分を隠して、普通の若い女性に「擬態」して、会社の中で働いています。そんなダルちゃんがありのままの自分を認めて、自分を取り戻していく話だと思いました。
例えば、学生時代、女子のガールズトークについていけなかったり、自分が感じたことをそのまま話してしまうと、「ちょっと変わっている」「あの子、変」みたいに思われてしまったこと……私自身がそういうことがよくあったので、この漫画のダルちゃんの気持ちが痛いほどわかりました。共感して、ウルウルと感動して泣きそうになったくらい(笑)。
ダルちゃんが自分自身の心と向き合い、乗り越えていく様子に胸を打たれました。そして、見方を変えれば、世の中は意外と生きやすいのかもしれないなぁと感じました。
「私は普通じゃないから、余計なことをして、普通じゃないから、みんなにうとまれる。普通じゃないから、幸せになれない。……だから、だから、いつも人目を気にして、誰かに合わせて、何かになりきって、そうしていなくちゃ、そうして生きていく以外にどんなやり方があるのかわからない。わからない」
「ダルちゃん。普通の人なんてこの世に一人もいないんだよ」
「……」
「ただの一人もいないんだよ。存在しないまぼろしを幸福の鍵だなんて思ってはいけないよ」
「あなたを幸せにしたいし、一緒に幸せになりたい。そのために何をしたらいいんだろうって……そして、思った。あなたを幸せにするなんて、自分にそれができるかもって傲慢だった。……私にできることは、自分を幸せにする、それだけなの。私を幸せにするのは、私しかいないの」