ちょっぺこ日記

日々雑感や本の感想などを綴ります。

【読書】『ファクトフルネス』ハンス・ロリング【世界を正しく見るには…】

 久しぶりに本の感想でも……読んではいるんだけど、感想をまとめる気力がなかなか^^;。本当は感想を書くというアウトプットを入れた方が、記憶に残るんだろうけど…。

 

 さて、今回読んだ本は『ファクトフルネス』。副題が『10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』です。スウェーデン人で医学や統計学を学んだ医師で、ユニセフや世界保健機構のアドバイザーも務め、2012年にはタイム誌が選ぶ世界で最も影響力のある100人の一人になった方だそうです。

 座学だけではなく、実際に色々な国に行って調査をしたり、講演したりしていて、そのことはこの本の中では随所に紹介されています。知識だけではわからない生の情報や体験が平易な言葉で語られており、読みやすいし面白いと感じました。

 著者は2017年に死去。末期がんと宣告されてから、この本を書くことが使命だと感じて執筆を始めたらしいです(本が完成する前に亡くなってしまったのですが、その意志を一緒に本を作っていた息子さん夫婦が引き継ぎ、完成させたそうです)。そんなことを知って読むと、筆者の強い志を一層、感じることができました。

 

私たちは世界を正しく見ているのだろうか?

 冒頭に次のような質問が13問ほど載っています。一部を引用しますが、答えは何だと思いますか?

 

質問1 現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?

A 20%  B 40%  C 60%

 

質問3 世界の人口のうち、極度の貧困にある人の割合は、過去20年でどう変わったでしょう?

A 約2倍になった  B  あまり変わっていない  C 半分になった

 

質問9 世界の1歳児の中で、なんらかの病気に対して予防接種を受けている子供はどのくらいいるでしょう?

A 20%  B 50%  C 80%

 

 正解は……すべてCです。私はこの答えが意外だなぁと思いました。もっと世界は貧しいし、発展途上国の状況は悲惨なのかもと感じていたからです。

 でも、筆者が言うには、あなたが知っている世界というのは学校時代に習った20年も前のデータではないかと言います。そして、何故、そんな知識不足になってしまうのか? 単に勉強不足だから? 

 いいえ、単に知識を学び直していないことが原因ではありません。何故なら、冒頭の質問を間違えた人の中には学者や高官等の高い学力を持った人も多かったからです。

 根本的な原因は、私たちが10の思い込みで世界を見ているからだと言います。その思い込みに捉われていることに気付き、データや事実に基づき正しく物事を見ること(ファクトフルネス)が大事なのだと主張しています。

 

10の思い込みとは何でしょうか?

 では、10の思い込みが何なのかを示すため、目次を引用します。

 

第1章 分断本能「世界は分断されている」という思い込み

第2章 ネガティブ本能「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み

第3章 直線本能「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み

第4章 恐怖本能 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み

第5章 過大視本能「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み

第6章 パターン化本能「ひとつの例がすべてに当てはまる」という思い込み

第7章 宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」とう思い込み

第8章 単純化本能「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み

第9章 犯人捜し本能「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み

第10章 焦り本能「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

 

 これらの10の思い込みについて、各章で具体的な事例を豊富に挙げながら、まるで講演で群衆に語り掛ける口調で説明してくれます。

 全部は紹介できませんが、例えば、分断本能の章では、「先進国」とそれ以外の国というように私たちは世界を分断して考えてしまっているという言います。自分の身近な例で言えば、専業主婦とワーキングマザー、未婚と既婚、子持ちか子なしなどかな。

 けれど、実際はそうではない。世界の生活レベルの話がありまして、先進国とそれ以外ではなく、生活のスタイルごとに4つの区分ができるといいます。このあたりは本には写真付きで載っているので、それを見た方がわかりやすいかも。

 

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 そして、それぞれの人口の分布も変化していきいます。昔、貧困レベルにいた国も今は豊かになっている。

 そうした事実に基づいた見方をするためには、本能(思い込み)に気づき、ファクトフルネスを習慣にしていこうよと。

 

ファクトフルネスの具体的な方法

 思い込みにとらわれず、正しく事実を見るにはどうすればいいのか? 筆者はファクトフルネスの具体的な方法についても言及しています。

 

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 ↑簡単にまとめた図が載っていました。

 こうしたルールによりデータを見ていけば、間違った見方をせずに済むようです。

(ルールだけ見てもわかりにくいかもしれませんが、本ではそれぞれのルールについて詳しく具体的に書いてあるので、スラスラ読めました)。

 何か情報に触れるとき、一歩立ち止まり、自分の物の見方は歪んでいないか、本当にそうだろうかと考えていけるといいなぁと思いました。

 

 

 

 

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣