『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬
前々から読んでみたいと思っていた本。
第二次世界大戦末期、ドイツがソ連に攻め込み、家族や知り合いを殺された少女が主人公。復讐するために、狙撃兵になり、戦争に参加する。
主人公がどうなってしまうのか気になり、どんどんページを進めました。ちょっと厚めの本でしたが2日で読了。おもしろかったです。
タイトルの「敵を撃て」の敵。最初は当然、ドイツだろうと思っていましたが、最後まで読み、ああ、そうか、そうなんだ、敵は敵国とは限らないんだな…と。主人公にとっての大義とは何で、何のために戦うのか、それを貫いた結末に深く頷いてしまいました。
この本のラストにも少し出てくるのですが、独ソ戦を描いた作品というと「戦争は女の顔をしていない」もこの時代のソ連の女性兵士を知るのに参考になりました(こちらは虚構ではなくて、ノンフィクションの本です)。
今、ロシアとウクライナが戦争をしています。別にロシアを擁護するつもりはないのだけど、このロシアやウクライナなどの地理的なところって複雑で、何が本当の敵で何が本当の悪でとかは言えない…気もします。少なくとも、アメリカと日本の戦争とロシアとウクライナの戦争は大分違う気がするのですが…。
もちろん、人の命を奪うという点では同じです。戦争なんて嫌いです。そこは本当にそうなんだけど、…このロシアやらその周りの国々の関係って、難しいよね。ロシアの味方であるときもあれば、敵であるときもあり、国内に両方の人々が住んでいるというか…。何が正義で何が悪なのか…。
ちなみにこの小説の中では、当然、ドイツと日本とイタリアは悪の枢軸国として扱われています。ま、当然か。敗戦国だし。敵国だし。
『精神科医が教える ストレスフリー超大全』樺沢紫苑
これまで色々な心理学の本やストレス対策のハウツー本を読んできましたが、この本はそれらが全てわかりやすく網羅されていると思いました。大変参考になりました。
図書館で借りてきましたが、買って、手元においといてもいいかもと思います。
どんなことをすればストレス対策になるのかが具体的に書かれていて、実践してみようかなって気持ちになります(笑)。
やっぱり運動と睡眠は大事なんだよね。朝散歩をお勧めしていますが、やってみたい…んだけど、朝はハードル高い^^;。
『未来のきみを変える読書術ーーなぜ本を読むのか?』苫野一徳
本をたくさん読むとグーグルマップになるよという。
(図書館で借りてきた本なのですが、今は返却して手元にないため、記憶を頼りに書いています^^;)。
本を読んでいくと地図のように本の内容がつながって、深まっていくんだとあって、確かにそういうのあるあると思いました。昔、哲学書を読んでいたとき、最初はちんぷんかんぷんなのだけど、何冊もいろんな種類の本を読んでいくと、何となく分類されたり、キーワード同士がつながったりして、知識が深まっていく感じがしましたが、まさにそういう感覚なのでしょうね。
著者は速読は意味がないとも言っています。じっくり内容を考えながら読まないと、何も残らないのかも……。多読によって結果的に読むスピードが上がるのは問題ないそうです。
この著者、1980年生まれで同い年。そして、哲学の師匠が竹田青嗣先生。
いえ、私も高校時代、竹田先生の本を読んで、おもしろいと思っていたので…。すごいなぁと。ずっと興味を持ったことを続けていって、研究者になるなんてすごい。すごいなぁ…。