仕事で、明るくて楽観的な若い子がいるのだけれども、その子のことで、上司が悩んでいた。話を聞くと、軽い返事で「やります」と言うのだけど、本当に内容がわかっているのだろうか、できてないようだが‥‥とやきもきしている模様。
「あの子、不安じゃないのかなぁ。自分だったら、初めての仕事だったら、心配で、事前に色々調べたものだけど‥‥全く準備していないし、大丈夫かな」
という感じ。
確かに、その子の仕事ぶりを見ていると、これで大丈夫かなとか初めての仕事だけどできるかなという不安が感じられない。「大丈夫です!」と元気いっぱい(笑)。
私は、それが前向きだなぁと思って見ていたのだけど、直接、指導している上司からすると、その子が不安に感じていないことが心配なのだそうだ。
私が新人の頃は(と話し出すのは年寄りの悪いところだろうか(笑)?)、仕事が不安で不安で、事前に準備したり、わからないことがあってはいけないと受けれる研修は全て受けて、また担当の仕事ではないけれども、上司について外出したりしていた。
不安だったからだ…。不安で仕方がないから、勉強するしかなかったし、仕事もやるしかなかった。
その結果、過労でぶっ倒れたのだから、あれはやりすぎだったと今は後悔している。
でも、仕事を与えられたとき、「ああ、この仕事だと、こういう心配もあるから、この準備も必要かも。あ、もし、こうなる可能性もあるからこれも。この場合はどうしたらいいのだろう、事前に聞いておこう」と不安ゆえにあれこれ想定して備えることができた。
当たり前にそうしてきたから、そんなものだと思ってきたけれども、なるほど、楽観的な人は準備もしないのか…と驚いた。メンタルが強いということなのだから、長所でもあるのだと思う。
不安。
不安があるからこそ、備えることができる。あれこれ考えることができる。
そっか。そういうメリットもあったんだなぁと初めて気づいた。
(けど、あれこれ気苦労が多くて、考えなくていいことまで考えるせいか異様に疲れるし、可能ならば、仕事ができないと言われてもいいから楽観的な人間になりたい…。仕事ができないと言われても、傷つかない人間になれたらいいなぁって思う。←たまに、本当に気にしない人間がいて、すごいな…とある意味尊敬する)。