図書館の新刊コーナーにあったので、思わず手を取った本です。
過労で倒れた経験のある自分には、この本のタイトルに興味を惹かれたので^^;。
過労死にならないために、会社につぶされない、などの表紙の言葉から、過激な内容の本なのかなぁ、こうブラック企業を批判する強気な内容なのかも…と勝手に思っていたのですが、ざっと読んでみたら、全然、違いました。
産業医のお医者さんが、過労とは何か、過労にならないようにするにはどうしたらいいか実際の事例からの対処法の紹介など、具体的なことが穏やかな口調で丁寧に書かれていて、ふむふむと参考になりました。
特に参考になったのは、
・睡眠の重要性を知る
・過労になりやすいタイプと対処法
という章です。
睡眠の重要性を知る
疲れても、過労で体調が悪くなる人とならない人がいて、そこには睡眠の質が大きくかかわっているという話。長時間労働していても、きちんと睡眠が取れていると意外と大丈夫なものらしいです。
よくないのが、寝ていても、仕事のことが頭から離れず、仕事の夢を見ちゃったりする場合。これだと、脳が全然休まっていないので、いい睡眠が取れているとは言えないそう。
だから、ONとOFFの切り替えを意識的にしていくことが大事なのですと。具体的には寝る2時間前くらいからリラックスタイムを設けていくということらしいです。それは人によって、お風呂に入るとか、アロマ、ヨガ、深呼吸など色々方法はあるのだけど、とにかくスイッチを切ってリラックスすることが大事だよと。
過労になりやすいタイプと対処法
こちらは7種類のパターン分けがしてありました。
①真面目で仕事を断るのが苦手な人
②人がよくて仕事を断れない人
③体力の限界に気づけない人
④不器用で要領のよくない人
⑤仕事の上で、パフォーマンスが高くない人
⑥オン/オフの切り替えが苦手な人
⑦不平不満を持ちやすい人
私は、④かなぁ。「一度にあれもこれもやるとパニックになっちゃう」という人に該当するかも…。
それぞれに場合の対処法も書かれていて、参考になりました。4の場合だと、自分の弱点に気づいて、仕事の仕方などのスキルを学んでいきましょうってことらしいです。弱点や課題に気づけていない人が多く、そのままがむしゃらに仕事に取組み、あっという間にバタンと倒れてしまう事例が多いらしく、まずは弱点に気づく、これが大事みたい。
「自己否定」で弱っているときは・・・
最後の方に書かれていた文章に、はっと目がとまりました。
与えられた仕事がこなせなくて慣れることができない。わからないことだらけで何をどう判断していいかわからない。自信がない。失敗して顧客や同僚に怒られて、心が傷つき、だんだん気持ちが落ち込んで「うつ」的になっていくる…。これは、自分で自分を否定して、他人からも否定されることでどんどん自信がなくなっている状態、「自己否定」で弱っているのです。
ちょっと前の(いや、今も少し?)自分ではないか!と思ってしまいました。そうそう、他人からも否定され、自分で自分も否定して、どんどんドツボにはまるというか、自分が駄目だ…と鬱々となっていくのですよね。
じゃあ、どうすればいいの? この本では、「なんとか「自己肯定感」を持つ」ようにしなさいと言います。自分に言い訳したっていいじゃん、というのです。
追い込まれて具合が悪くなりそうな時は、自分にどう言い訳をつけるか、自己否定をせず、自分の気持ちを守ることが大事なのです。
そうか…自分を守ってもいいのか…と少しほっとしたような気持ちになりました。何だか自分を守ろうと言い訳してしまうと、ああ、自分でなんて駄目なんだろうと余計に自己否定に陥ることもあるのですが、…そっか、具合が悪いとき(いや、そうでなくても)、自分が自分を否定する必要はないのかもしれません。
まとめ
仕事の問題、仕事での体調の問題、日常の体調の問題などなど相変わらず問題は山積していますが、少なくとも「会社や仕事につぶされない働き方」を模索していきたいと思います。体を壊したら、元も子もないですからね。
過労死にならないためにできること 会社や仕事につぶされない働き方・休み方
- 作者: 茅嶋康太郎
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: 単行本
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