新年一冊目の読了本。
だいぶ前から積読状態だったものを暇ができたので手に取ってみました。
心理学で有名なフロイト教授が登場します。それで何となく手に取った本なんですが、中盤までは若者の色恋というか青春がメインの話かぁと思いつつ、キオスクで売られている新聞の種類が少しずつ変化して行ったり、世の中の空気が変わっていくあたりがナチスによる支配を感じました。
戦争ってじわじわ来て、気付いたら逆らえない空気が出来あがっちゃうのかもなぁ…とか、表現の自由はやっぱ大事だよなぁ…とかぼんやり考えながら、ラストまで読了。
主人公の少年まで……南無。
自然豊かな湖のほとりに母とふたりで暮らしていた少年フランツは、田舎を離れウィーンのキオスクで見習いとして働くことになった。はじめてのひとり暮らしと仕事、都会の喧騒に期待と不安を感じながらも、キオスクの店主から新聞、葉巻、お客のことなどを学んでいく。そんなある日、忘れ物を届けたことで常連客のジークムント・フロイト教授と懇意になり、フロイトから人生の楽しみ恋をするよう忠告される。……
(帯より引用)